玄米を自宅で発芽させて食べる発芽玄米

玄米を自宅で発芽させて食べる、発芽玄米。発芽玄米の作り方、効能効果、美味しい食べ方など。

玄米を自宅で発芽させて食べる~発芽玄米の効果情報(糖尿病、脂質異常<高脂血症>、高血圧、ガン、脳、皮膚、メタボリックシンドローム、アンチエイジング、動脈硬化、便秘、腎臓、肝臓、腸)

【目次】
1.発芽玄米とは
2.発芽玄米の作り方
3.発芽玄米の効果情報 
(糖尿病、脂質異常症/高脂血症、高血圧、脳、皮膚、メタボ、アンチエイジング動脈硬化、便秘、腎臓、肝臓、腸)
4.関連団体
 
1.発芽玄米とは
①発芽玄米(はつがげんまい、:Hatsuga genmai, Germinated brown rice)は、玄米発芽(出芽)させたで、白米と比較して栄養価が高い玄米を食べやすく加工した製品である。1990年代に発芽に伴いγ-アミノ酪酸(GABA)が増加すると報告された事で注目され商品化が行われた[1]
 
②精白米と発芽玄米の成分比較
γ-アミノ酸(脳の血行)3倍、繊維(整腸作用)6.4倍ビタミンB1脚気4.75倍
リン(菌や骨)3.3倍マグネシウム(血管拡張)4.8倍

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https://www.jstage.jst.go.jp/article/bimi/11/1/11_51/_article/-char/ja
③2017年12月から発芽玄米を食べ始めてからγGTP、LDL、HDL、中性脂肪の健康診断数値が改善

 

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γ-GTP γ-GTPは、肝臓や胆道に異常があると血液中の数値が上昇します。 数値が高い場合は、アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆汁うっ滞、薬剤性肝障害が疑われます。 基準範囲 要注意 異常 50以下 51~100 101以上

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LDLコレステロール 悪玉コレステロールとよばれるものです。 LDLコレステロールが多すぎると血管壁に蓄積して動脈硬化を進行させ、心筋梗塞脳梗塞を起こす危険性を高めます。 異常 基準範囲* 要注意 異常 59以下 60~119 120~179 180以上


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HDLコレステロール 善玉コレステロールと呼ばれるものです。血液中の悪玉コレステロールを回収します。少ないと、動脈硬化の危険性が高くなります。 数値が低いと、脂質代謝異常、動脈硬化が疑われます。 異常 要注意 基準範囲* 34以下 35~39 40以上

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中性脂肪(TG)(トリグリセリド) 体内の中でもっとも多い脂肪で、糖質がエネルギーとして脂肪に変化したものです。 数値が高いと動脈硬化を進行させます。 低いと、低βリポたんぱく血症、低栄養などが疑われます。 異常 基準範囲* 要注意 異常 29以下 30~149 150~499 500以上


 
2.発芽玄米の作り方
①鮮度の高い玄米を使用します。玄米の鮮度≒発芽率≒γ-アミノ酸(GABA)の増加率
①お米のとぎ方
玄米は基本的に研ぐ必要はないのですが、玄米を研ぐことにより表面を覆っている糠の部分に傷がついて吸水しやすくなり、炊き上がりがふっくらする効果があります。もみ洗いだけでなく表面を傷つけるように強めに研ぐこともおすすめです。ただし、炊飯器の内なべで強く研ぐとコーティングはがれの恐れがありますので、ざるやボウルを使いましょう。しっかり研いだ時の濁ったとぎ汁は玄米の風味を悪くしますので手早く水を替えてください
②浸水温度と浸水時間
発芽率≒γ-アミノ酸(GABA)の増加率>胚芽の栄養素減少なので、30℃(水温平均16℃・体温36.6℃位)で48時間(2日間)を目途。微生物の繁殖防止のため、水は毎朝・晩取り換え発芽には酸素が必要なので玄米の厚みは3㎝位までとして、水は4㎝位とします。
③炊飯
水加減は玄米1合(150g)に対して250~260CC、塩を入れることで水の吸収を促進し、玄米に含まれるカリウムの苦味を中和して美味しさを引き出す効果もあります。
 

炊飯器は圧力炊飯器がおすすめです。高圧力≒沸騰温度高い≒玄米の吸水率上昇≒柔らかく炊けるからです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B8%E7%82%B9

玄米と白米の違いとは?玄米の研ぎ方と美味しく炊ける炊飯器を紹介! | 食・レシピ | UP LIFE | 毎日を、あなたらしく、あたらしく。 | Panasonic

炊き込みご飯おすすめです。

④保存

炊き立ての米飯の測定値を最も良い品質と仮定すると,冷まし工程を施さず,直ちに冷凍することで解凍後の含水率,かたさの全てにおいて炊き立ての数値と有意差がないことが分かった。また,冷まし工程を施す場合は冷まし工程時にラップで包装することで,炊き立ての品質に近い冷凍米飯を調製できることが示唆された。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience/50/6/50_264/_article/-char/ja

 

3.発芽玄米の効果情報
3-1. 糖尿病に対して
⑮"玄米食、長い食経験こそがエビデンス"
それまで毎日ビフテキやハンバーグの生活でしたが、玄米菜食中心の食事に切り替え、運動を行い、糖尿病に挑戦しました。 私のⅡ型糖尿病は肥満が原因です。欧米型の食事は脂肪分が多いですから、まずそれを減らし、肉を魚に、野菜を多めに、小豆を混ぜて炊いた玄米を主食にし、納豆にワカメやきのこ類の具だくさんの味噌汁といった「一汁三菜」の和食にしました。

そうした食事と運動で78kgから60kgになり、検査値は全て正常になりました。1993年に東京農大に移り、食と健康の問題をとことん研究。2005年に糖尿病予防の司令塔を期待され、国立健康・栄養研究所の理事長に就任し、内閣府の食育推進委員会に加わりました。

jafra.gr.jp

 ⑰玄米を食べると糖尿病リスクが低下 血糖値を下げる食物繊維の実力

「米を主食とする食事スタイルは栄養バランスが優れており、食物繊維などを摂りやすい傾向がある」という研究を、米国のべイラー医科大学の研究チームが発表した。 研究チームは、2005〜2010年の米国健康栄養調査(NHANES)に登録された1万4,386人の米国人のデータを解析した。研究は、米国農務省や米国ライス連合会などの資金提供を受けて行われた。 「米を食べている人は、野菜や果物、豆類などの摂取量が多く、飽和脂肪酸や塩分、糖分の摂取量が少ない傾向があることが分かりました。一方で、食物繊維、カリウムマグネシウム、鉄分、葉酸などの体に良い栄養素の摂取量は多かったのです」と、同大学のテリーザ ニクラス教授(栄養学)は言う。また、精白されていない玄米は、白米に比べ、食物繊維、ミネラル、ビタミンB群、マグネシウムなどが多く含まれる。玄米を効果的に利用すると、栄養バランスは改善するという。

https://dm-net.co.jp/calendar/2015/023264.php

⑱玄米が血糖値の上昇を抑制 玄米の天然成分がβ細胞を保護

玄米に豊富に含まれる天然の成分に糖尿病を改善する効果があることが明らかになった。琉球大学などの研究チームが、玄米に含まれる「γ-オリザノール」が、β細胞の新生や再生を促し血糖値を下げることを解明した。

https://dm-net.co.jp/calendar/2015/023029.php

⑲玄米を食べると2型糖尿病のリスクが低下 米ハーバード大研究

 日常の食事で食べている白米の3分の1を、精白されていない玄米におきかえることで、2型糖尿病の危険性が大幅に低下するとの研究を、ハーバード公衆衛生大学院の研究者が発表した。

https://dm-net.co.jp/calendar/2010/010226.php

⑳米を中心にした食事はメリットが多い 食べ過ぎると糖尿病リスクが上昇

ごはんを中心とした日本型の食事スタイルは世界的に評価されている。米を多く摂取する国では肥満リスクが低下することが、136ヵ国を対象とした国際調査で明らかになった。
 一方で、ごはんの食べ過ぎが糖尿病リスクを高めるという研究も発表されている。専門家は、玄米や雑穀などの全粒穀物を食事にとりいれることを勧めている。

https://dm-net.co.jp/calendar/sp/2019/029419.php

 

 ② 米糠の機能性を活かそう
・このγ-オリザノールは米糠に特有のもので薬品として指定されており,コレステロールの吸収を抑える作用があるとして肥満の解消,動脈硬化や高血圧の改善に有効であり,生活習慣病の予防に効果があるとされている。
 
③ 米糠由来の機能性成分の開発と抽出および実用化
・γ-オリザノールは米の胚芽の部分に含まれる成分で医薬の分野でも自律神経を整える医薬品の中に配合され,自律神経調整作用のほか成長促進,更年期障害の緩和,血中コレステロールの緩和など,生理効果が期待されている。
  
3-3. 高血圧に対して
 ⑤高血圧の予防・改善に効果的な食品 誰でも簡単にできる食事療法

玄米や全粒粉など精製度の低い穀物は、普通のパンやご飯よりも食物繊維が豊富に含まれる。こうした穀物を主食に混ぜて食べると、無理なく食物繊維の摂取量を増やすことができる。腹持ちが良いので、食欲を抑え食べ過ぎを防ぐ効果も得られる。米や小麦粉を精製すると高血圧や糖尿病の改善に有用な栄養素が失われてしまうが、玄米や全粒粉であれば有用な栄養素を摂取できる。毎日の食事に取り入れたい食品だ。

https://dm-net.co.jp/calendar/2016/025197.php

⑥「米ぬか」成分に血圧降下作用 米ぬかペプチドが血管機能を改善 食品素材として活用

サンスターグループは、玄米の胚芽と表皮にあたる「米ぬか」のタンパク質を酵素で分解して得られた「酵素処理米ぬか」が血圧降下作用をもつことをヒト臨床試験で確かめた。
 さらに、酵素処理米ぬかに含まれる新規ペプチド「LRA」が、血管内皮で一酸化窒素産生を促すことで血圧を降下させるメカニズムを実験で明らかにした。

http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2019/008456.php

玄米や麦飯を食べる人は高血圧のリスクが低い 

玄米など、全粒穀物(ぬかを除去していない穀物)の摂取頻度が高いほど高血圧になりにくいことが、日本人対象の研究から明らかになった。国立国際医療研究センター疫学・予防研究部の樫野いく子氏らの研究によるもので、詳細は「Nutrients」3月26日オンライン版に掲載された。

 全粒穀物は白米などの精製された穀物よりも健康上の利点が多く、全粒穀物の摂取量が多いと高血圧リスクが低下する、との海外からの報告もある。しかし、日本人は高血圧の頻度が高いにも関わらず全粒穀物の摂取量が世界で最も少ないレベルで、また日本人の全粒穀物摂取量と高血圧リスクを検討した研究データは少ない。

 こうした中、樫野氏らは企業勤務者を対象に行われている古河栄養健康研究(代表者は国立国際医療研究センターの溝上哲也氏)の一環として、全粒穀物摂取と高血圧リスクの関係を探る前向き縦断研究を行った。

 調査への参加に同意した人から、既に高血圧と診断されている人などを除いた1483人を研究に登録し、3年間追跡した。3年後に追跡できていたのは952人(年齢39.9±8.6歳、女性11.7%、BMI22.5±2.9kg/m2)で、血圧のデータに不備があった8人を除く944人を解析対象とした。なおBMIは「体格指数」を意味する英語の略語で、値は「身長(m)÷体重(kg)÷体重(kg)」で計算される。

https://www.mdpi.com/search?q=&authors=ikuko&journal=nutrients&article_type=&search=Search&section=&special_issue=&volume=&issue=&number=&page=

 

3-4 ガンに対して
① こめ油成分を活用した相乗的ながん抑制効果
・こめ油には不飽和ビタミンEトコトリエノール (T3),フェルラ酸(FA),γ-オリザノール, 植物ステロールなどの食品成分が豊富に含まれていることから,こめ油の健康機能性が注目を集めている。 我々はT3の抗血管新生やテロメラーゼ阻害を報告し,T3が高い抗がん作用を有することを明らか
 
3-5. 脳の働きに対して
ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察
・さらに,GABA 食品の経口摂取による効果については,更年期あるいは初老期の人にGABA 高含有食品を摂取させると,不定愁訴抑うつ,眠れない,イライラ,倦怠感などの自律神経調節不良などが改善されることが認められている13,14)。また,健康な人にGABA 製品を摂取させて脳波測定すると,α波が上昇してβ波が低下し,癒し効果があることも報告されている15)。
・GABA を豊富に含む発芽玄米をアルツハイマー型痴呆マウスに2 週間連続摂取させると、学習記憶障害が抑制されることが認められ,GABA を始めとする機能性成分の効果が期待されている29)。
  ギャバ米の有効利用に関する研究
ギャバ (GABA: γ-アミノブチリル酸) は古くから哺乳類動物の脳や脊髄に多く含まれ手いることが知られており, 1950年には抽出もされ, 多くの研究がなされてきた。特に中枢神経における制御系の神経伝達物質であることがわかっている。生体内において主に, 脳内の血流を活発にし, 酸素供給量を増やし, 脳細胞の代謝を高めることがわかっているため, イライラや体調不良を防ぐ働きを持っことになる。ギャバは睡眠中の特に深い眠りのときに生成されるため, 睡眠不足の人ではギャバ不足になる可能性がある。睡眠障害や自律神経の失調, 鬱, 更年期障害や老年期の不眠といった症状の改善にも効果が期待できる。さらに血圧を下げる効果, これは腎臓の働きを活発にし, 利尿作用を促すことで血圧を下げるため, 高血圧の予防となる。またアルコール代謝を高めることも肝機能の働きを促す効果があるため期待できる。内臓の働きが活発になるため, 消費エネルギー量を高め, 血中のコレステロール中性脂肪をコントロールして脂質代謝を促すこともわかってきた。今後糖尿病や肥満の予防に役立つ可能
⑤脳にはたらく米

脳の栄養となる糖質を、米が効果的に供給し、神経細胞ニューロン」を活性化させることがわかってきました。パン食よりも米食は低GI・低脂質で、脳細胞の成長を助けます。
米食中心の子どもたちのほうが、脳細胞の量が多く、IQ(知能指数)も高いという結果もでてきています。※GI(Glycemic Index, グリセミック・インデックス):
GIが低いほど食後の血糖値の上昇がおだやかになるとされます。

https://noricenolife.jp/narukome/narukome01

⑥糖尿病は脳卒中認知症のリスクを上昇 「発芽玄米」が脳を高める

国立循環器病研究センターは、発芽玄米に含まれる健康成分を増加させる方法を開発し、その発芽玄米を摂取することで脳内物質「BDNF」の産生が増えることを、マウスを用いた実験で確認した。BDNFは脳血管疾患や認知症などの予防に活用できる。
 BDNFの産生を増強する発芽玄米も発売された。

https://dm-net.co.jp/calendar/2018/028680.php

  

3-6. 皮膚に対して
 ② 女子大生の肌状態に及ぼす発芽玄米の影響
発芽玄米が健康な女子大生に及ぼす肌状態の影響を検討した。彼らは、8週間毎日、主食として調理済みの発芽玄米320gを摂取しました。その結果、秋から冬にかけて検査を行いましたが、角質層の水分量に大きな変化は見られず、肌荒れが改善されました。肌色の傾向は分析とアンケートの機器ツールにより明るさの上昇と赤みの減少を示した。腕や頬に角質層の水分含有量、やわらかさの改善、皮膚のコラーゲン量の増加が認められました。したがって、検査前の状態「非弾性皮膚」の70%の人がアンケートで改善を示しています。また、便秘については、発芽玄米由来の食物繊維摂取量の増加と腸内環境の改善により95%改善しました。この研究の結果、角質層の水分量、肌の色、柔らかさなどの肌状態の改善により、発芽玄米の効能の妥当性が証明されました。
 
① 最新医学が明らかにしたメタボリックシンドロームの分子メカニズム
・軽度肥満の段階から糖尿病発症リスクは7倍に上昇することが知られており,過剰な脂肪組織の前には生活習慣の地道な改善努力も虚しいものとなる.人類が誕生してから今日までの歴史を1年に置き換えたカレンダーの中で “飽食の時代” は最近のわずか3分間の出来事である.人類の祖先は繰り返す寒冷と飢餓,旱魃を生き抜くため栄養や塩分が得られるときに蓄えて逃さない仕組みを構築してきた.生命の知恵の結晶ともいえる省エネ・倹約体質が,今日の飽食・高塩分・運動不足・ストレス社会でメタボリックシンドローム急増の基盤となっている.
高脂肪食の習慣は、食欲を調整する脳の視床下部にストレスをかけ、もっと高脂肪食を欲するように指令します。ネズミを使った実験で、玄米に含まれるγ―オリザノールが脳のストレスを防ぎ、高脂肪食を欲しなくなることが分かりました。
 
④玄米を食べるとなぜ肥満解消? メカニズムを解明
琉球大学の研究グループは、玄米に高濃度に含まれる成分「γ(ガンマ)-オリザノール」が、高脂肪食に対する好みをやわらげ、肥満や2型糖尿病を改善させる効果があることを突き止めたと発表
 
 ② 病気にならない生活
米食は多くの酪酸産生菌の増殖を促すものであり,健康な腸内環境の維持に役立っている.長寿者の研究から,望ましい菌は大便菌(フェカリバクテリウム)やビフィズス菌などであり,酢酸や酪酸産生菌であるとされる.これら菌を養うには食物繊維を摂ることが重要で,肉を減らし野菜を多く摂る,玄米を食べるということで達成できる.筆者はコメの機能性に着目してMedical Riceのコンセプトを広めている.低たんぱく玄米は玄米の機能成分は残しつつ腎不全の進行を抑える食材としてほぼ理想的といえる.
 
 ⑤食物繊維の必要性と健康

食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。言い換えると、たんぱく質脂質炭水化物などは、消化管の中で消化酵素によって分解(消化)され、小腸から体の中に吸収されていきますが、食物繊維はこの消化酵素の作用を受けずに小腸を通過して、大腸まで達する成分です。水に溶けないセルロースやリグニン、水に溶けるペクチンやアルギン酸などの成分があります。さらに消化されにくい性質を持ったデンプン・デキストリンオリゴ糖などの成分も含まれます。便の体積を増やす材料となるとともに、大腸内の環境を改善する腸内細菌に利用され、これらの菌を増やすことが明らかとなっています。

食物繊維は、魚介類や肉類などの動物性食品にはほとんど含まれず、植物性食品に多く含まれます。おすすめのとり方は、主食の穀類からとることです。1日のうち1食を玄米ごはん・麦ごはん・胚芽米ごはんに置き換えると、効率的に食物繊維が摂取できます。また、豆類・野菜類・果実類・きのこ類・藻類などにも多く含まれています。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html

 

動脈硬化になりやすい場合
「基本は食事です。予防効果もあるので、健康な方も参考にしてください。まず、コレステロール値が高い場合は、(1)エネルギーのとり過ぎに注意(余分なエネルギーは、肝臓でのコレステロール合成の材料となり、合成を促進する)(2)脂肪の量と種類に注意(脂肪のとり過ぎは動脈硬化を進める。また、肉、乳製品などの動物性脂肪はコレステロール値を上げ、魚や植物性油脂は下げる)(3)食物繊維を多くとる(玄米、麦飯、オートミールなどの穀類と野菜がよい)(4)ビタミンE、ビタミンC、β―カロチンを多くとる。動脈硬化は、LDLコレステロールが酸化されて起こるので、緑黄色野菜などで酸化を防いでください。ただ、喫煙者では抗酸化作用が期待できないので、禁煙を勧めますね」
④日本型食生活が「動脈硬化」を防ぐ 「日本食」は世界に誇れる健康食

米自体は他の穀物と比べても、特に栄養的に優れているというわけではない。玄米や胚芽米などは、体にいい成分が含まれているものの、大部分は炭水化物からできているという点では、他の穀物と変わらない。 しかし、「他の食材との相性が良い」という点で、米のごはんには、どの穀物をしのぐ柔軟性がある。 実際に、パンやめん類に合うもので、ごはんに合わないものは少ないのではないだろうか。食卓に上る料理のほとんどは、ご飯のおかずにしても問題のないものばかりだ。 さまざまな食材との組み合わせによって、必要な栄養素をふだんの食事から無理なく摂取できるのが、ごはんを中心とした和食の魅力だ。 一方で、欧米型の食事スタイルでは、単純糖質や飽和脂肪酸を過剰に摂取してしまう傾向があり、カロリーが多いわりに必須栄養素が不足しがちになる。 そのため、エネルギー必要量が充足しても栄養素が不足したり、逆に栄養素が充足してもカロリー摂取量が過多となる事態が起こりがちだ。

dm-net.co.jp

 
3-10.便秘に対して

②便秘と食事

便秘を引き起こす腸管の機能的異常の要因には「不規則な食事・生活」「食物繊維・水分・脂質などの摂取不足」「低栄養」「ビタミン欠乏症」「全身衰弱」「緊張・恐怖・悲しみなどの

精神的要因」「神経障害」「浣腸や下剤の乱用」「体質」「職業性(便意があっても排便できない職業の人)」「便意を抑制する習慣」などがあります。予防や治療には食生活をはじめとする生活習慣の見直しを第一に行いましょう。また薬物の安易な使用は避けましょう。

米飯の難消化性でんぷんが食物繊維と同様の働きをします。白米より七分搗き米・胚芽米・玄米のほうが食物繊維の量も多くなり、より効果があります。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-010.html

 

3-11.腎臓に対して

①腎臓にはたらく米

米に含まれるタンパク質が小腸で作られるホルモン(インクレチン)を活性化させて、すい臓に指令を送り、インスリンの分泌を促進することがわかってきました。
そうして作られたインスリンが血糖値の上昇を抑えて、腎臓の負担が減り、糖尿病をはじめとした腎疾患の予防に役立つことが期待されています。

https://noricenolife.jp/narukome/narukome02

 

3-12.肝臓に対して

①肝臓にはたらく米

 米に含まれる成分が肝臓の遺伝子を活性化し、コレステロールから胆汁酸への代謝をうながすことが明らかになってきました。さらに、胆汁酸がコレステロールとして再吸収されることを抑制し、肝臓および血液中のコレステロール値を下げる機能を持つ可能性がわかってきました。米食メタボリックシンドロームを予防し、動脈硬化症などのリスクを減らすことが期待されています。

https://noricenolife.jp/narukome/narukome03

 

3-13.腸に対して

①腸にはたらく米

日本は“ 米食” の歴史が長く、従来、エネルギー比で見た糖質摂取量が多い。しかし、近年の糖質摂取量の低下は著しく、エネルギー比で78%から60.4%へと約18%も低下している。
しかし、最近の研究で、米に含まれるデンプン成分が、小腸での消化・吸収を免れ、大腸にまで達し、腸内環境を整える働きかけをしていることがわかってきた。
本稿ではそうした難消化性デンプン「レジスタントスターチ」について、その生理機能を中心に解説する。

https://noricenolife.jp/narukome/narukome04